1人の女性の声が巨人を動かした! -米Apple社、アメリカでのiPadの現金購入規制を解除-

 「新鮮たまごL玉1パック99円!!!!お一人様3パックまで!!!!お支払いは現金のみ!!!!」なんて広告をスーパーのタイムセールなどでよく見かけたりしますが、実はAppleの人気タブレットバイスiPad」にも同じような販売ポリシー(※アメリカ国内のみ)があったことをご存知でしたでしょうか?

 それは、「購入は1人で2台まで、支払いはクレジットカード、もしくはデビットカードでのみ可、現金は不可」というもので、Appleはこの理由を、1人の人間が大量に購入して高値で転売するなど流通上の不正や不公平を防ぐためとしています。

 ところが最近、この販売ポリシーを知らなかったアメリカのある女性が、iPadを買うためにコツコツ貯めた600ドルを握りしめてAppleストアに行ったところ、この規制によって店員から門前払いを食らったというニュースがアメリカのテレビ放送局ABCのニュース番組で取り上げられ、法律家も巻き込んでの一大騒動に発展する事態となってしまいました。

 この騒ぎを受け、Appleの販売統括本部長 Ron Johnson氏は、すぐに渦中の女性に無料で新品のiPadをプレゼントした上でこの販売ポリシーを見直し、今後は店頭でAppleのアカウントを新規に作るかたちで現金での購入にも対応することを発表したそうです。

↓今回のニュースで一躍時の人となったDiane Campbellさん。AppleからプレゼントされたiPadを手に大喜び。

 筆者個人としては、不正販売を防ぐためのこのような規制を行ったというAppleの考えも理解できますし、コミュニティの声に即座に反応して柔軟な対応をとった同社の姿勢もすばらしいと思います。それに加え、一市民の声が最終的にAppleという巨大な組織を動かしたというアメリカらしい出来事にも拍手を送りたいと思います。

情報ソース:http://abclocal.go.com/kgo/story?section=news/7_on_your_side&id=7451437