脳波を使ってキーボードやマウスを操作するデバイスをルーカスフィルムが提訴

 人気SF映画スター・ウォーズの生みの親ジョージ・ルーカスが率いるアメリカの映像製作会社ルーカスフィルムが、人間が出す脳波をデジタル機器に応用する研究を行っている米・Jedi Mind 社に対して、Jedi Mind 社の製品がスター・ウォーズの作品コンセプトのひとつである「Jedi Mind trick」を侵害しているとして総額500万ドル(約5億円)の損害賠償を求めて訴えていたことがわかった。

↓Jedi Mind 社のJedi Mouseで使用するヘッドセット

 Jedi Mind trickとは、スター・ウォーズ作品中に出てくるジェダイの騎士たちが操る神秘的なエネルギー「フォース」のことで、今回ルーカスフィルムでは、Jedi Mind 社が発売している脳波を使ってマウスカーソルをコントロールできる「Jedi Mouse」や、脳波を使ってWorld of Warcraftなどのゲームがプレイできる「Master Mind」などの商品がこのJedi Mind trickのコンセプトを侵害していると主張している。

↓Jedi Mouseデモンストレーション動画

 脳科学の分野では人間が何かアクションを起こすときに発生する微弱の電流(脳波)を読み取り、様々な機器の操作や音声の発信に応用する技術の研究が進められており、今回のルーカスフィルムの提訴によってこれらの研究にブレーキがかかることを懸念する意見がささやかれはじめているが、一方ではJedi Mind 社の、社名も含めて容易にスター・ウォーズを連想させるような名前をつけその人気にあやかって商売しようとしている姿勢を指摘する声もあがっている。

Jedi Mind 社ホームページ:http://jedimindinc.com/

情報ソース:http://thresq.hollywoodreporter.com/2010/08/jedi-mind-trick.html
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