Team Fortress 2 プレイヤー、疑惑付きの限定配布レアアイテムの放棄を呼びかけるチャリティイベントを開催

 アメコミ風のコミカルタッチのグラフィックが特徴の人気PFSゲーム「Team Fortress 2」で、ゲーム内に100本しか存在しない激レアアイテムの「Golden Wrench (ゴールデンレンチ)」を所持するプレイヤーが自らの意思でアイテムを破壊するかわりに、賛同するプレイヤーからの寄付金を集めて闘病生活を送る子供たちにゲームを提供しているチャリティ団体 Child's Play Charity に寄付しようというイベントが開催されている。

 今回のイベントを主催しているのはナンバー31のゴールデンレンチを所有するWiNGSPANTTさん。現在までに彼を含めて合計13本のゴールデンレンチの提供があり、また賛同者からは合計2万4000ドル(約240万円)以上の寄付金が集まっている。

 このゴールデンレンチは先月のイベントでプレイヤーの中から100名限定でランダムに配布されたもので、殴った相手を金色の像に変えてしまうというお遊び系アイテム。ただその後、配布方法がランダムでなかったことを証明する動画が匿名のプレイヤーによってYouTubeにアップロードされたことで、入手できなかった他のプレイヤーの不満が爆発。配布者リストが公式サイトで公開されていたこともあり、所持者に対する他のプレイヤーからの嫌がらせやアカウントを狙ったハッキング事件が相次ぐなど大きな問題になっていた。

↓誰もが羨む激レアアイテムを自らの意思で破壊するその勇気に拍手を送りたい。

 WiNGSPANTTさんはこういった背景を受けて自らこの災いの元を破壊することを思い立ったが、どうせならば人の役に立つイベントにして他の所持者にも放棄を呼びかけてみたらどうだろうと思い今回の企画を思いついたとのこと。WiNGSPANTTさんは既に数十人の所持者に対して今回のイベントの案内のメールを送ったが、返事が返ってこなかったり、他国のプレイヤーで言葉が通じなかったりなどして全ての回収は難しい見込みだ。

 また、今回のイベントによってアイテムの母数が減り、ゲーム内に残るゴールデンレンチのレア度がさらに高まってしまうことを危惧する声もあがっており、開発元のValve社の対応も含めて今後の行方が注目されるイベントとなっている。

 チャリティイベントは今月23日まで、またゴールデンレンチを破壊する記念イベントは今月31日に執り行われる予定となっている。

 Team Fortress 2 ゴールデンチャリティ公式ページ:Golden Charity | Top Tier Tactics – Videogame strategy guides, tips, and humor