リチャード・ギャリオット、NCsoftとの契約トラブルを巡る裁判で勝訴

 ロールプレイングゲームの金字塔「ウルティマ」の生みの親で、ゲーム開発者としては初の宇宙旅行者としても知られるリチャード・ギャリオット氏が、以前の勤め先であった韓国のゲーム開発大手NCsoftを相手に自らの雇用契約を巡って裁判で争っていた問題で、テキサス州オースティンの連邦地方裁判所が、原告のギャリオット氏の訴訟内容を認め、被告のNCsoftに対して2800万ドルの賠償金を支払うように命じていたことがわかりました。

 この問題は2008年、当時NCsoftに在籍していたギャリオット氏が宇宙旅行を終えて地球に帰還し、宇宙生活からの回復のためにロシアに滞在していた際に、NCsoftの幹部から電話があり会社との雇用契約は既に終了していることを一方的に告げられたというもので、リチャード氏はこれを不当解雇として、また突然の解雇によりやむなく氏が保有していた同社の株を売却せざるを得ず、おりしもリーマンショックの真っ只中であったためにかなりの損害を被ったとして訴えていたものです。一方のNCsoft側はギャリオット氏の解雇について、本人の自主的な退職であると主張していました。

 今回裁判所がNCsoftに命じた賠償額はギャリオット氏が請求していた4800万ドルの半分程度ですが、それでも氏は自分の訴えが認められたことに対して大変喜んでいるとのことです。なお、前回の氏の宇宙旅行にかかった費用はざっと見積もって3000万ドルといわれています。今回の賠償金で2回目の宇宙旅行が実現するかもしれませんね。

情報ソース:http://www.gamepron.com/news/2010/07/29/garriott-wins-28-million-lawsuit-against-ncsoft/