ゲームが弱視に悩む少年を救った! -ゲーム治療の驚くべき効能-

 2年前より右目に弱視を患い、視力を完全に失うのはもはや時間の問題とされていた6歳の男の子が、ニンテンドーDSのゲームをプレイすることで奇跡的に視力を回復させ、医療関係者を驚かせている。

 イギリス東部、エセックス州に住むBen Michaels君は、4歳の時に右目の弱視を患い、それ以来徐々に病状が悪化、専門医の診断でもこのまま有効な治療を行わないまま放置すれば、右目の視力を完全に失うのも時間の問題だとの宣告を受けた。

 たまりかねた両親が、近所の小児病院のセラピストに相談したところ、NintendoDSの人気レースゲームであるマリオカートDSを、正常な視力を持つ左目をアイパッチで覆い、弱視の右目だけでプレイするようにアドバイスを受けた。半信半疑ながらも、わらをもすがる思いでその通りにさせたところ、なんと、治療開始1週間目で250%の視力回復効果を見せ、今や両親の顔も正常に把握できるようになったという。

 この一風変わった治療法をアドバイスしたのは、Great Ormond Street小児病院の医学療法士であるKen Nischalさん。彼によると、弱視の目だけでゲームをプレイすることで、眼球を適度に運動させ、焦点をあわせる筋肉が自然に鍛えられるとのこと。また、治療の道具にゲームを用いることで、治療を意識することなく、ゲームに夢中になればなるほど治療の効果が期待できるという点も大きいそうだ。

 Kenさんは、今回のBen君のケースは決して特殊なものではなく、弱視に悩む多くの人に同様の治療が有効であり、今後この方法を世間に広めていきたいとのこと。メンタルケアや教育の分野では最近ゲームが盛んに採用され始めているが、今回は弱視の治療にも一定の効果があることが証明され、医療関係者からも注目が集まっているようだ。

情報ソース:Boy's eyesight saved after he is prescribed daily dose of Nintendo Mario game | Daily Mail Online