アサシン クリード II のコピープロテクト解除に成功 -DRMの牙城崩れる-

 ハッカー集団 Skid Row は、Ubisoft社の人気アクションゲーム「アサシン クリード II」PC版のデジタル著作権保護機能であるDRMの解析を完了、クラックに成功したとの声明を発表した。
欧米系インターネットメディアのCNETの報道によると、今回のクラックは同ソフトの実行ファイルを改変することで、Ubisoft の認証サーバーへの接続を回避しつつゲームをプレイできるようになるというもの。

 UbisoftDRMでは、ゲームプレイ開始時にインターネット経由でUbiの認証サーバーにアクセスするようになっており、これに反発するハッカーたちから同サーバーへのアタックが断続的に行われていた。このため認証サーバーにアクセスしづらい状況が続き、正規に購入したプレイヤーまでもがゲームを遊べなくなるという事態に陥っていた。

 なお、Skid Row は声明文の中で、今回のアサシン クリード II のクラック成功は喜ばしいこととしながらも、Ubisoft社へのDRMに対する非難や、認証サーバーへの不正なアタックは行うべきではないとし、Skid Row側でこういった攻撃に加担することは一切無いとの考えを明らかにした。また、Ubisoftに対しては、今後はこのようなコピープロテクト機能ではなく、ゲームそのものの面白さ向上に注力して欲しいとのエールを送っている。

 人がプログラムしている以上、人に破れないものは無いと言われるコピープロテクトだが、その仕組みは様々な技術を取り入れながら年々進化してきている。しかしながら、最近ではそういった仕組みが、正規に購入したプレイヤーに煩雑な手続きを強いたり、ゲームがプレイできないといった悪影響を及ぼすようにもなってきており、その存在と効果を疑問視する声もあがっている。

 過去数十年間、ひたすらイタチごっこを続けているコピープロテクト問題。ゲームメーカー側もそろそろ、新しいアプローチでこの問題に取り組む必要があるのではないだろうか。

Skid Row の声明文

情報ソース:Koku Gamer