AppleのRGB-CMYK変換に関する特許申請 -出版・印刷業界の救世主となるか!?-

 コンピューターの液晶ディスプレイが色を表現するときは、赤(Red) 緑(Green) 青(Blue)の3つの光の強弱と混合で色を表現する、いわゆるRGB方式が使われ、一方、カラープリンターが色を再現する時は、シアン (Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)とブラック(Key)のインクを混合させて色を表現する、いわゆるCMYK方式が使われることは、皆さんご存知だと思います。

 この色の表現方式の違いにより、パソコン上でデザインした作品をプリンターで出力したときに、特定の色がうまく出なかったり、全体的な色合いが異なってしまうなどの問題が発生し、長らく出版・印刷業界の人々を悩ませ続けてきました。

 現在は、RGBディスプレイ上でCMYKの色合いをシミュレートするソフトウェアの開発なども行われていますが、それでもまだ完全に液晶ディスプレイに表示されるのと同じものがプリンターで出力できるというレベルには至っていません。

 そんな中、この問題を新たなアプローチで解決する方法を、Appleが特許申請していたことがわかりました。申請内容をざっと見る限りでは、RGBディスプレイの光を感知して波長を変換し、CMYKを表現するフィルターデバイスのようです。

 もしこの技術が実現されれば、コンピュータ・グラフィックアートの世界に革命的な変化をもたらすことになるかもしれませんね。

特許申請内容:United States Patent Application: 0190141248
参考ページ:Apple's New Technology Could Revolutionize Professional Printing - CBS News