World of Warcraft エミュ鯖訴訟 - 裁判所が業者に8800万ドルの賠償命令-

 人気オンラインゲーム「World of Warcraft(WoW)」のエミュレートサーバーを運営していた業者に対し、開発元の米・ブリザード社がサービスの停止と損害賠償を求めていた裁判で、カリフォルニア州連邦地裁は被告の業者に対して総額8800万ドル(88億円)の損害賠償を支払うよう命じた。

 エミュレートサーバー(通称:エミュ鯖)とは、通常は開発元にて厳重に保管されているオンラインゲームのサーバーシステムプログラムを何らかの方法によって入手し、それを自前のサーバーにインストールしてユーザーに利用させることで運営元のサーバーを介さずにオンラインゲームが遊べるようになるというもの。

 今回訴えられた業者はエミュ鯖の利用料金を無料にした上で、1ドルの自動レベルアップチケットから300ドルのレアアイテムセットまで様々なゲームアイテムに課金することで利用者から料金を徴収し、少なくとも300万ドル(3億円)以上の利益をあげていたという。
 また、同サービスのアカウント登録数は42万7000アカウントで、ピーク時には最大同時接続32,000人を記録したこともあったそうで、日本で普通に運営されている人気オンラインゲームを遥かにしのぐその規模にオンラインゲーム業界の関係者からは驚きの声もあがっている。

情報ソース:Gamasutra - Blizzard Wins $88M Judgment Against WoW Private Server Owner