Google、中国市場へ再上陸の動きか?-Google香港への自動転送を解除-

 中国当局による検索サービスの検閲に反発したGoogleが中国市場から撤退した問題で、舞台となったGoogleの中国ドメインgoogle.cn」に新たな動きがあり注目が集まっている。

↓中国のインターネットユーザーの間でもGoogleの市場撤退を惜しむ声は強かった。

 これは、Googleの中国市場からの撤退の発表以降、「google.cn」にアクセスすると、検閲のかからない香港のドメインgoogle.com.hk」に自動的にリダイレクトされていたが、現在はアクセスしたユーザーがバナーをクリックして移動する形式に切り替わっているというもの。

 また同サイトには、中国当局が国内のインターネットコンテンツ事業者に与えているICP許可番号が表示されていることから、事実上当局が「google.cn」のページ内容(香港へのリンク)および存在を許可したということになる。
↓現在のgoogle.cnのトップページ。検索窓部分はただの画像イメージで、クリックすると香港のサイドに移動するようになっている。

 この動きについては、Googleの顧問弁護士であるDavid Drummond氏が「我々は中国当局が新たなICP番号を認可してくれたことを大変うれしく思っており、中国のインターネットユーザーに再び検索サービスを提供できるようになる日を楽しみにしている」とのコメントを残したが、これが発表された金曜日のニューヨーク株式市場の同社の株価は2.8%下落した。

 また、香港のインターネット専門家は、中国のインターネットユーザー、およびインターネット業界にとってはうれしいニュースだが、事の発端となった中国当局による検索結果の検閲や、中国の人権活動家のGmailアカウントに対するハッキング行為などの問題は何も解決しておらず、今後のGoogleの中国市場への再上陸の可能性は不透明なままだとの見方を示している。

情報ソース:http://news.bbc.co.uk/2/hi/business/10566318.stm