世界が期待を寄せる日本の World Cup 2022 Full Court 3D Vision 構想 -これぞクール・ジャパン!-

 4年おきに開催される国際的なサッカーの祭典「FIFAワールドカップ」。2022年大会のホスト国をめぐって現在積極的な招致活動を行っている日本だが、このたび日本サッカー協会(JFA)が発表した日本が提唱する大会コンセプト「208 Smiles」に海外からの注目が集まっている。

 これは、日本が2022年の大会ホスト国に選ばれた場合は「FIFAに加盟する208の国と地域をはじめ、すべての人々が国や民族、文化、言語の壁を超えて、ワールドカップの感動と喜びを分かち合う(JFA公式資料より)」という大会テーマに沿って、「最先端テクノロジーによるサッカーコンテンツの革新」「スタジアム体験の革新」「ファンフェストの革新」などの5つの指針を柱に大会の運営を行うというもの。

 その中でもとりわけ注目を浴びているのが、日本が世界に誇る情報科学技術の粋を結集した「Full Court 3D Vision」だ。

 これは、スタンド内360度に設置された200機の8K高精細カメラが、ピッチ全体の選手やボールの動きを捉えて平置き型の巨大ディスプレイに3Dバーチャル映像として表現するという次世代のデジタル映像配信技術で、これにより3Dメガネなどの特殊デバイスを着用することなく360度どの角度からでも試合をバーチャルに楽しむことができる。

 つまりこの技術を用いれば、日本で実際に行われている試合がリアルタイムの3Dバーチャル映像として、世界中のスタジアムのピッチ上で再生されるようになるというわけだ。まさに従来までの2D映像での国際試合のパブリックビューを革新的に変化させる技術といえよう。

↓2006年ドイツ大会での2Dパブリックビューの様子。2022年には日本の技術で3D映像で代表を応援できるようになるかもしれない!

 また、JFAFIFAとの共同開発を提案している「FIFA Hyper Applocation」というカード型デバイスは、デジタルチケット、スタンド座席へのGPS誘導、試合中の選手にかざすと選手のプロフィールが表示されるスタジアム観戦サポート機能など、今までのサッカー観戦の体験を180度変えてしまうほどのインパクトを持ったツールとなっている。

FIFA Hyper Applocation。スタジアムでのゲーム観戦がますます面白いものになりそうだ。

 これら以外にも、50カ国以上の言語に対応し、観客同士の言語の壁を越えたコミュニケーションを可能にする音声自動翻訳システム、選手や審判の視点などピッチ上の様々な視点から試合を観戦できるFreeviewpoint Vision、観客の歓声や地面を踏み鳴らす振動で電力を補う発電システムなど、技術大国日本らしい未来のアイデアが満載だ。

 現在、海外メディアはこぞってこの日本が提唱するワールドカップの最新技術をトップニュースとして紹介し、12年後の未来のワールドカップの姿に期待を寄せている。2022年の単独開催を目指す日本にとっては大きな追い風となりそうだ。

がんばれニッポン!

日本サッカー協会 FIFAワールドカップ2022コンセプト「208 Smiles」資料 (PDF/11.1MB)

http://www.jfa.or.jp/index.html