カプコンのイベントで盗難事件 -ウメハラ氏の映像などが盗まれる-

 ウメハラ(Daigo Umehara)氏といえば、2D格闘ゲーム、特にカプコンストリートファイターシリーズにおいて無類の強さを誇り、過去の世界大会でも優勝を含め幾度も上位にランクインしている、日本を代表する伝説的カリスマゲームプレイヤーだ。


ウメハラ氏の名が世界に知れ渡るきっかけにもなった「背水の逆転劇」

 そんなウメハラ氏のゲーム大会での活躍ぶりを収めた貴重なビデオ映像が、ゲーム大会で盗難されるという事件が発生した。
 事件は4月23日、カプコンがロサンゼルスで開催したゲームイベント、カプコンファイトクラブで起きた。当日は、カプコンの新作「スーパーストリートファイター4 / SUPER STREET FIGHTER IV」のプロモーションイベント、および先行販売会も兼ねて行われたことから、午後8時の開演に午前9時から行列が出来はじめ、2000人を超える参加者が出るなど会場は非常に混雑していた。

 そんな中、イベントも終わりにさしかかった午後11時半ごろ、大会スタッフが運営ブースからいくつかの機材が無くなっていることに気付いた。無くなっていたのは、Mac Book Pro、Kodak Zi8 HDビデオカメラ 2台、大量のSDカードで、特にSDカードの中には、ウメハラ氏のイベント参加の様子を撮影した貴重なムービーが記録されていたとのこと。このムービーは、日本のテレビ局が、ウメハラ氏の格闘ゲーム大会での活躍を追い続けたドキュメンタリー番組で使用される予定だった。またこれ以外にも、ファンのコスプレ、インタビュー、大会ドキュメント映像など、カプコンにとってもファンコミュニティにとっても大変貴重な映像が記録されていた。

 この事件を受け、大会を企画した「i am 8-bit」社は、全ての参加者に対して緊急メールを送信し、情報提供者には提供料の支払いに応じるほか、機材の盗難に関しては一切咎めないとして、持ち出された映像だけでもなんとか返してほしいと呼びかけている。

 ウメハラ氏は、日本国内のみならず海外にも熱狂的なファンが多く、今回の盗難が機材目的だったのか、映像目当てだったのかはわからないが、ゲームファンにとっては非常に残念で悲しいこの事件が、一日も早く解決することを願ってやまない。