目の不自由な人にもゲームを楽しんで欲しい! -ネバダ大学のゲーム開発プロジェクト-

 アメリカ・ネバダ大学リノ校では、コンピュータ情報科学科のEelke Folmer助教授のグループを中心に、視覚障がい者にもビデオゲームを楽しんでもらえるようなコントロールバイスの研究開発プロジェクトが進められている。

 音楽ゲームギターヒーロー(Guitar Hero)」用のコントローラーデバイスBlind Hero」もそのひとつで、プレイヤーは特殊な手袋を装着して、ゲーム画面を見ることなく同ゲーム専用のギター型コントローラーを操作することができる。この手袋は、ゲーム中に画面上から流れてくるボタンのタイミングにあわせて指先が振動するようになっており、このサインに従って指を動かすことでゲームが楽しめるという仕組みだ。

↓体験者の男性も「生まれて初めてギターを弾いたよ」と楽しそう。

 また、Wiiリモコン(ウィーリモコン、Wii Remote)の振動機能を利用した「VI FITプロジェクト」では、VI Tennis や VI Bowling などのスポーツゲームをゲーム画面を見ることなく楽しむことができる。VI Tennisではボールを打ち返すタイミングなどを振動で知らせてくれ、VI Bowlingでは、ボールを投げる方向を振動で確認しながら調整できるようになっている。また、VI FITプロジェクトページでは、よりアクティブで幅広いジャンルのスポーツゲームの提供を目指して、現在研究が進められている。

 これまで目の不自由な人にとっては、スポーツなどの激しい運動を安全に行える機会がなかなか無く、運動不足による糖尿病などの生活習慣病の悪化が問題になっていたが、今回のVI FITのモニタリング調査では、成人が健康な体を維持するために十分な運動量が得られる結果が出ており、ゲームを楽しみながら健康な体づくりもできるという、まさに一石二鳥のゲームソフトと言えそうだ。

 VI FITゲームは同プロジェクトのサイトよりフリーでダウンロードすることができ、WiiリモコンBluetooth対応のWindowsパソコンがあればすぐにプレイできるようになっているので、環境が整っている人は是非試してみて欲しい。

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Eelke Folmer助教授のホームページ:http://www.eelke.com/
VI FITシリーズ ダウンロード(無料):http://www.vifit.org/
VI FITプロジェクト:http://code.google.com/p/vifit/